解放の神学2

 前回、梶村寿著『解放の神学』(清水書院)を取り上げたのに続いて、しばらく、わたくしの蔵書から、「解放の神学」に関わる文献を紹介することにします。G・グティエレス『解放の神学』(岩波書店)は古典的なものですが、日本語で読めるものとして、ほかにもさまざまな文献が存在します。
 日本の状況に関連づけたものとして、たとえば、次の二つの文献はほとんど同時期に出版されています。この時期は、日本でも解放の神学が注目されるようになった時期と言えるでしょう(先のグディエレスの邦訳も同年)。

1.ルーベン・アビト、山田経三
『解放の神学のい日本──宗教と政治の交差点から』
明石書店、1985年3月。

はじめに
第一部 ルーベン・L・F・アビト
   Ⅰ 解放の神学のは何か──その背景と展望をめぐって
   Ⅱ 解放の霊性──実践を照らす福音的視点
   Ⅲ 解放のイメージを求めて──現代日本社会の病理学から

第二部 山田経三
   Ⅰ 解放の神学と社会分析
   Ⅱ 労働の場の変革をめざして
   Ⅲ アジアの民衆が日本に問いかけるもの
   補論 解放の神学──その意味と課題

おわりに──宗教と政治の交差点

あとがき

2.伊藤義清、藤崎康夫、横山孝雄、土屋吉正
『解放の神学──日本からの視点』
燦葉出版社、1985年10月。

第一部 座談会「解放の神学」に向けて
  <出席者>
    伊藤義清(日本キリスト教団行人坂教会牧師)
    藤崎康夫(ルポライター)
    横山孝雄(マンガ家・ルポライター)
    土屋吉正(上智大学神学部教授)
      於、行人坂教会

第二部 プロムナード 座談会を終えて
  「ちむりぐさ」の営みとして (伊藤義清)
  朝鮮人の悲劇 (藤崎康夫)
  アイヌと「解放」 (横山孝雄)
  トリエル通信 (土屋吉正)

「解放の神学」年表

 この時期、日本における「解放の神学」の模索が行われた。しかし、この頃から、日本はいわゆるバブル期に突入することになり、国鉄分割民営化(1987年)、総評の解散(1989年)という仕方で、本来、「解放の神学」を支えるはずの基盤が日本では急速に失われることになる。    

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