日本における自然神学の新しい展開に向けて

 先日、京都大学キリスト教学の出身で、現在、日本聖公会大阪教区の川口基督教会牧師である岩城聰さんが、わたくしの研究室にお出でになった。岩城さんとはこの8月になってお会いするのは二度目であり、いずれも、お客さんをお連れいただき、楽しいひとときを過ごすことができた。先日、お連れいただいたのは、大阪府立大学大学院理学系研究科教授で、物性理論をご専門の田中智さんで、話は共通の関心である、キリスト教(宗教)と自然科学との関わりをめぐるものになった。日本においても、相互のネットワークが存在しないものの、同様の問題意識をもつ研究者が、キリスト教思想と自然科学の双方に思いのほか、多く存在するという感を強くした。議論を共有できる場・ネットワークを構築することが今後の課題かもしれない。田中さんとは、何らかの機会にご一緒に仕事ができればと考えている。日本における自然神学の新しい展開は、こうしたネットワークにおいて可能になるものかもしれない。これまで十分に繋がっていなかったラインがいくつか視野に入りつつあるので、今後何らなの仕方で形にすることができるかもしれない。

 お会いした際に、田中先生より、Xavier Le Pichon(プレート・テクトニクス理論で有名な地球物理学者)のインタビューについて、紹介いただいたが、キリスト教と自然科学について考える上で、参考になるものであり、本ブログでもアドレスを掲載したい。

 また、Xavier Le Pichonのエセー Ecce Homo ("Behold Humanity") が、そちらも、ご覧下さい。

 このエセーで印象に残った部分を以下に転載します。

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The importance of weaknesses
As I knew from my own scientific experience, the weaknesses, the imperfections, the faults facilitate the evolution of a system. A system, which is too perfect, is also too rigid because it does not need to evolve. This is true in politics; it is true within a society, within families, within nature. A perfectly, smoothly running system, without any default is a close system that can only evolve through a major commotion: the evolution occurs through revolutions. An example from my own geological domain illustrates this very important point: most of the earthquakes occur within the upper fifteen to twenty kilometers of the Earth.
・・・・・・

 神の全能・絶対性と「弱さ」の問題、これは、現代のキリスト教思想(神学・宗教哲学)の重要テーマであり、わたくしのも関心のあるものである。この点については、次のわたくしの論文をご覧下さい。

芦名定道「現代思想と〈神〉の問い──ティリッヒからジジェクまで」(『理想』2012. No.688、理想社、p.40-52)
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
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