科学技術とキリスト教、その歴史的前提

 「科学技術とキリスト教」というテーマは、その歴史的背景・展開過程の解明を要する問題であるが、実際、その蓄積はすでにかなりの数にのぼり、現在も多くの研究が公にされつつある。特に、このテーマを現代の問いとして論じる上で最低視野に入れておかねばならないのは、近代以降の問題状況であり、その発端には、近代初頭における近代的な科学と技術の成立過程における、キリスト教の関わりが位置している。これについての十分な理解なしに、現代の問題状況のキリスト教思想的な議論の展開は期待できない(議論は、そのつどの一過的断片的な発言にとどまるか、キリスト教思想との本質的な関わりのない一般論になるかであろう)。

 今回紹介の次の文献は、以上の点に関して、いわば典型的な問題を扱った研究論集(各章の初出が目次において示されているが、1980年代のものが中心であり、その後の研究の展開は抜けている。各章の注の記載方式なども必ずしも統一されていない)であり、近代初頭(17世紀イギリス)における、キリスト教(宗教)、科学、呪術という複雑な問題の全体が扱われている。


John Henry,
Religion, Magic, and the Origins of Science in Early Modern England,
Ashgate,2012.

Preface
Acknowledgements

I Animism and empiricism: Copernican physics and the origins of William Gilbert's experimental method (2001)
II Atomism and eschatology: Catholicism and natural philosophy in the Interregnum (1982)
III Occult qualities and the experimental philosophy: active principles in pre-Newtonian matter theory (1986)
IV Medicine and pneumatology: Henry More, Richard Baxter and Francis Glisson's Treatise on the Energetic Nature of Substance (1987)
V The matter of souls: medical theory and theology in seventeenth-century England (1989)
VI Henry More versus Robert Boyle: the Spirit of Nature and the nature of Providence (1990)
VII Boyle and cosmical qualities (1994)
VIII Robert Hooke, the incongruous mechanist (1989)
IX 'Pray do not ascribe that notion to me': God and Newton's gravity (1994)
X The fragmentation of Renaissance occultism and the decline of magic (2008)
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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