日本キリスト教史関連(2)

 昨日に続き、先日の日本基督教学会・学術大会における加山久夫先生の公開講演で取り上げられた文献を紹介します。二冊目です。

日本プロテスタント史研究会編
『日本プロテスタント史の諸問題』
雄山閣、1982年。

序(大内三郎)

第一部
C・M・ウィリアムズの維新動乱報告(海老澤有道)
諜者報告書(塩入隆)
日本における初期プロテスタント・キリスト教の一源流(鈴木俊郎)
札幌バンドの成立(太田雄三)
『聖経図記』とその反響(吉田寅)
警醒社の創業と主としてキリスト教関係文学書について(手塚竜磨)

第二部
北村透谷点描──近代日本とキリスト教(渡辺和靖)
明治三十年前後のキリスト教と部落問題──日本聖公会伝道師・安枝武雄を中心にして(工藤英一)
海老名弾正の「神の国」論(吉馴明子)
イギリスにおけるメソディズムの社会的影響──その日本への影響(内海健寿)
日本社会福祉とプロテスタンティズム・断想(吉田久一)
福音主義神学の系譜と賀川豊彦──高倉徳太郎著『福音的基督教』を中心として(横山春一)
十五年戦争下における日本基督教会の歩み──主として札幌北一条教会小野村林蔵牧師を通して(金田隆一)

第三部
富士見町教会史抄(遠矢徹志)
日本プロテスタント史入門(高橋昌郎)
日本プロテスタント史研究会の歩み(高橋昌郎・宮島順一)
 日本プロテスタント史研究会例会一覧表

あとがき
執筆者略歴

 日本プロテスタント研究会は、1950年に富士見町教会を会場に始まり(主宰者小沢三郎)、毎月の例会を着実に持続的に開催することによって、その後の日本キリスト教史研究を担う役割を果たすことになったものであり、本書最後に収録された日本プロテスタント史研究会例会一覧表(1950年~1982年!)は、例会の日時、発表者、題目が刻銘に記録されており、それ自体が重要な資料価値を有している。

 今回わたくしがこの論文集でまず読みたいと思ったのは、加山先生が紹介された横山論文(高倉徳太郎、賀川豊彦)であったが、第一部の諸論考は明治の初期のキリスト教を扱ったものであり、なかなか読み応えがあった。また、先ほども触れた例会一覧表は、人物と題目、そして時代の変遷を重ねながら見ることができた。日本キリスト教研究という分野は、比較的小規模であっても継続的な研究会による共同研究が相応しい領域であり、実際、様々な試みが現に行われている。わたくしが関わっている「アジアと宗教的多元性」研究会や、あるいは、横浜プロテスタント史研究会など。横浜プロテスタント史研究会は、たまたま発見した研究会であるが、同様の試みは全国的に存在しているものと思われる。

 あなたも、何か関心のあるテーマで研究会に参加し、あるいは自分で研究会を組織してはいかがでしょうか。
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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