日本の危機はどこに?

 3.11の大震災、そして原発、あるいは最近の韓国と中国との間での領土問題。日本の危機は様々な仕方で語ることができるであろう。そのほかに、オスプレイやTPPや子供の自殺を挙げることもできるかもしれない。

 しかし、それだけでなく、日本人が共感する心を喪失しつつあることも、それに劣らず危機的ではないだろうか。ネット的には少し以前の情報になるが、2011.11.18付けの「日経ビジネス」のコラムに、「「成長論」から「分配論」を巡る2つの危機感 自力で生活できない人を政府が助ける必要はない!?」という記事が掲載された。

 記事のさわりの部分を転載したい。

「「自力で生活できない人を政府が助ける必要はない」が約4割

 1つは、日本では「自力で生活できない人を政府が助けてあげる必要はない」と考える人が世界中で最も多くなっている点である(出典:「What the World Thinks in 2007」The Pew Global Attitudes Project)。「助けてあげる必要はない」と答えた人の割合は日本が38%で、世界中で断トツである。第2位はアメリカで28%。アメリカは毎年多数の移民が流入する多民族、多文化の国家であり、自由と自己責任の原則を社会運営の基軸に置いている。この比率が高くなるのは自然なことだ。そのアメリカよりも、日本は10%も高いのである。」

 この「日本は、“人の心”か“社会の仕組み”かのどちらかが明らかに健全/正常ではないと言わざるを得ない」という状況をどのように解釈するかである。もちろん、逆の動きを指摘することも可能かもしれないが、その後の生活保護への風当たりのひどさを見るとき、この負の心性と言うべき動向は着実に進みつつあるのかもしれない。

「扶養できぬ理由、親族に説明義務づけ案 生活保護めぐり

 戦後最多を更新し続ける生活保護を見直すたたき台を、厚生労働省が28日まとめた。扶養できない理由の説明を扶養義務者に義務づけたり、受給者の保護費支出状況まで調査できるよう福祉事務所の権限を強めたりするなど、引き締め策が目立つ。ただ本当に支援が必要な人まで制度を利用しにくくなる恐れもある。・・・」(朝日新聞デジタル、2012年9月30日より。http://www.asahi.com/national/update2/0929/TKY201209280728.html)


 これはいったい何だろう。これは、日本における宗教性(あるいは心性)の変質ということにもなるのだろうか。
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