韓国神学の動向(0)

 本ブログでは、これまでしばしば韓国のキリスト教や神学について取り上げてきた。そもそも本ブログは、東アジアのキリスト教思想を一つの重要な視点として設定してきており、これは当然のことと言える。ここで、改めて、韓国神学の動向について、日本で読める文献を中心に紹介を行ってみたい。

 日本において、あるいは世界的にも知名度が高い韓国神学と言えば、まず民衆神学(あるいは民衆の神学)が挙げられるであろう。もちろん、韓国のキリスト教神学は欧米のキリスト教神学の伝統を受け継いだものが主流であり、民衆神学やそれとも対比される土着化神学などは、韓国神学の全体から見れば、決して多数派を形成しているわけではない。しかし、それにも関わらず民衆神学は注目し値する神学動向であると思われる。思想においては、それを信奉する研究者の数がその優劣を決めるわけではないことは、今さら述べるまでもないであろう。学界の主流を形成する講壇哲学が哲学史においてどのように評価されているかを見れば十分に理解できることである。しかしその上で、もし民衆神学が注目に値するとすれば、その意味を問わねばならない。また、ここで民衆神学と呼ぶ神学運動は、1970年代の民主化闘争を背景としたものであり、その後韓国の政治的宗教的状況は大きく変化した。当然その意味も変化することになり、特に現代において民衆神学を問うとすればその点も明らかにする必要がある。

 いずれにせよ、韓国の神学動向は日本にとって、また東アジアにおいて重要な位置を占めており、文献紹介を行いながら、考察を進めてみたい。
 まずは、民衆神学の紹介からスタートすることにする。
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
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