中国の宗教・キリスト教(3)

 中国におけるキリスト教徒の増加に対応して、中国においても神学校が設立され聖職者の養成など神学教育が行われ、日本の神学校などとの交流もなされている。また、国立大学(たとえば、北京大学や復旦大学など)でも、西洋哲学の講座などにおいてキリスト教思想研究者が活躍している。こうした状況において、欧米に留学し神学などの博士号を取得した者を中心に、中国でのキリスト教神学構築の試みもなされつつある。次の紹介するのは、こうした欧米留学を経て中国における神学教育・研究に取り組んでいる神学者による研究成果である。500頁を超える大著であり、2008年にバーゼル大学において博士号を授与した論文の出版である。問題設定・方法論など、博士論文に相応しい体裁であり、宗教改革の神学伝統に立って中国の教会的倫理の構築を目指している。

Aiming Wang,
Church in China: Faith, Ethics, Structure. The Heritage of the Reformation for the Future of the Church in China,
Peter Lang, 2009.

Acknowledgements
Preface

1 Introduction
1.1 The Basic Question of the Research
1.2 The Reference from Max Weber's Theory of the Ideal Type
1.3 The Methodology
1.4 Conclusion

2 Faith and Church of Protestantism
2.1 Introduction
2.2 The Theological Dimension of Faith
2.3 The Institutional Dimension of Protestantism: the Church Order of Protestantism, the Origin and the Initiatives
2.4 The Ethical Dimension of Protestantism: Church and Ethics

3 The Ideal Type I: The Ecclesial Ethics of Martin Luther
3.1 Introduction
3.2 The Fundamental Theological Principles of the Ecclesial Ethics Linked with the Reformation and the Theological Initiatives
3.3 The Ecclesial Propositions as the Basic Ethical Principles
3.4 Church Order: the Ecclesiastical Polity and Ordonnances
3.5 The Ethical Analysis of the Initiatives of Church Order

4 The Ideal Type II: The Ecclesial Ethics of John Calvin
4.1 Introduction
4.2 Calvin's Constitutional Initiative of the Protestant Tradition
4.3 The Ethical Principles of Calvin's Institutes of Christian Religion
4.4 The Ethical Structures of the Reformed Church in Geneva

5 The Ideal Type III: The Ethical Role of the Church in the Time of the Crisis: Karl Barth and Dietrich Bonhoeffer
51. Introduction: the Ethical Paradoxes of Communion of the Saints
5.2 Dietrich Bonhoeffer and the Faith: the Fundamental Theological Position
5.3 Karl Barth and the Ethics of the Divine Command
5.4 Conclusion: the Ethical Responsibility of the Theologians

6 The Ecclesial Ethics of the Church in China
6.1 Introduction
6.2 Historical Perspectives of the Church in China
6.3 The Ethics and the Church Order in China
6.4 Conclusion: the Challenges toward the Future

Bibliography
A. Major Primary Source
B. Select Bibliography

Aiming Wang(王艾明)氏は、『王道 21世紀中国の教会と市民社会のための神学』(松谷曄介編訳)新教出版社、が刊行されることになっており(新教出版社のHPでは11月26日刊行、28日付けで正誤表がアップされているが、アマゾンでは数日前でまだ予約扱い)、中国の神学者として日本でも知られることになると思われる。新教出版社HPでは、次のような著者紹介がなされている。

王艾明(ワン・アイミン)
1963 年生まれ。南京師範大学、南京大学で学び、南京師範大学で教鞭をとる。スイスのヌシャーテル大学、バーゼル大学に留学。現在、南京金陵協和神学院副院長。著書、論文多数。2012 年1月初来日。

この著者紹介の最後に2012年1月に初来日とあるが、この際に京都を訪れ、講演会が行われた。当初は、京都大学キリスト教学での講演という話もあったが、時期がちょうど大学センター入試の関連業務と重なり、わたくしのスケジュール的な問題で、受け入れることができなかった。
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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