思想史における民衆という問題(3)

 思想史研究における民衆・民衆史・民衆思想の問題に関連して、安丸良夫の研究を取り上げてきた。今回は、その三回目で、思想の方法論を明確にテーマ化した文献を紹介したい。

安丸良夫
『〈方法〉としての思想史』
校倉書房、1996年。

はしがき

第I部 方法への模索
 一 日本マルクス主義と歴史学
 二 方法規定としての思想史
 三 『明治精神史』の構想力
 四 「民衆思想史」の立場
  1 「民衆思想史」の登場
  2 「通俗道徳」論批判について
  3 方法論的展望
  4 おわりに
 五 思想史研究の立場──方法的検討をかねて
 六 前近代の民衆像
 七 民衆史の課題について──井上幸治『近代史像の模索』・林英夫『絶望的近代の民衆像』を読む
 八 史料に問われて
 九 文化の戦場としての民俗

第II部 状況への発言
 十 日本史研究にもっと論争を!
 十一 歴史研究と現代日本との対話──「働きすぎ」社会を手がかりに
 十二 日本の近代化についての帝国主義的歴史観
 十三 反動イデオロギーの現段階──歴史観を中心に
 十四 近世思想史研究と教科書裁判──原告側補佐人として出廷して


 思想と思想史、思想史と民衆史といった問題意識は、思想史研究で確実に共有されつつある。本書はその土台に関わる論考である。それが状況とどのように切り結ぶかはもう一つの問題である。歴史研究は政治性を帯びざるを得ない。それを回避する研究とは何か。教科書問題はその焦点であり、歴史学はいかなる貢献をなし得るのか。
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