神戸とキリスト教

 日本のキリスト教においては、地域との間に独特の関係を構築している例が見られる。長崎のキリスト教はその代表であると思われるが、神戸においても、キリスト教と地域との緊密な関わり合いが確認可能であって、日本のキリスト教と地域との関係性を論じる上で重要な事例と言える。実際、地域とキリスト教というテーマは、今後さらに追及するに値する研究テーマと言える。

 この神戸とキリスト教との関わりを考える上で、重要な文献が出版された。以下、目次を紹介してみたい。

関西学院大学
キリスト教と文化研究センター編
『ミナト神戸の宗教とコミュニティー』
神戸新聞総合出版センター、2013年4月。

はじめに(センター長 神田健次)

第一章 総論──ミナト神戸の宗教とコミュニティー(神田健次)
第二章 地域に生きる神社を求めて(山本俊正)
第三章 モダン寺と地域社会(クリスチャン・ヘアマンセン)
第四章 華僑社会と宗教(徐亦猛)
第五章 インド人コミュニティーと宗教(村瀬義史)
第六章 ユダヤ人コミュニティーと神戸シナゴーグ(畠山保男)
第七章 モスクと地域社会(オムリ・ブージッド)
第八章 震災で育てられた共同体──阪神淡路大震災とカトリクたかとり教会(小田武彦)
第九章 賀川豊彦と賀川記念館──もう一つのキリスト教(栗林輝夫)

関連略年表
文献一覧
あとがき(山本俊正)

各章の終わりには、その章の執筆者による次のコラムが掲載されている。
神戸のカフェ、北野ピースセレモニー、もう一つのモダン寺、神戸における海員伝道、杉原千畝と神戸シナゴーグ、ハラール・フード、神戸外国人墓地、神戸の街の映画と宗教

 キリスト教研究としてだけではなく、むしろ宗教学的研究として興味深い企画である。ほかの地域で同様の企画をするとどうなるだろうか。それが研究として成り立つ地域はどの程度想定できるだろうか。おそらく、京都はそんな地域の一つである。かなり以前から、京都の宗教地図を作成してはどうかと考えているが、だれか具体的に試みてはいかがだろうか。
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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