戦争・聖戦・正戦・非戦(4)

 キリスト教における「戦争と平和」という問題を扱うには、様々な方法論が存在する。思想史研究はその一つであり(この方法論については、本ブログでも何回か取り上げたことがある)、今回紹介するのは、その優れた研究成果の一つである。わたくしも、これまで繰り返し参照してきた。目次は、いくつかの章についてのみ、節までを記載することにする。

宮田光雄
『平和の思想史的研究』
創文社、1978年。

神の平和と地の平和
I 神の平和と地の平和
II 兵役拒否のキリスト教精神史
III 近代日本のキリスト教平和思想──内村鑑三の非戦論
 1 原型的人間
 2 義戦論から非戦論へ
 3 非戦論の展開
 4 非戦論と再臨思想
 5 非戦論と兵役拒否
IV 平和倫理としての生への畏敬──シュヴァイツァーの平和思想
 1 現代への問いとしてのシュヴァイツァー
 2 《生への畏敬》の倫理
 3 平和か核戦争か
 4 現代の平和とシュヴァイツァー
 5 南北問題とランバレネの証し

平和の論理と戦争の論理
V カントの平和論と現代
 1 永遠平和とカント哲学
 2 永遠平和のカント的条件
 3 永遠平和の歴史哲学
 4 永遠平和の理論と実践
 5 カントと現代世界の平和
VI クラウゼヴィッツの戦争論と現代
VII 政治における敵味方の論理
 1 《敵-味方》という考え方
 2 シュミットの《友-敵》理論
 3 エルンスト・ユンガーとヒトラー
 4 《敵-味方》的思考の政治機能
 5 《敵-味方》的思考を超えて

あとがき
人名索引

 本書は、宮田光雄思想史論集(創文社)に第1巻『平和思想史研究』(2006年)として収録された際に、「旧著『平和の思想史的研究』から二論考を差し替え、あらたに五論考を増補」して刊行された。ここでは、わたくしの手元の旧著によって紹介した。

 わたくしは、学生時代(キリスト教学の学部生?)に、日本基督教団・北白川教会(京都大学基督教共助会の講演会だっただろうか)で、宮田先生の講演を聴く機会があり(内容は仙台での宮田先生の学生に対する実践などについてであり、その一端は、宮田光雄『信仰の旅立ち──読書のすすめ』新教新書、1982年、の「あとがき」などに紹介されている)、感銘を受けたことを記憶している(その際に、永岡薫先生がコメントされただろうか)。本ブログでも、宮田先生(の著書)については、かなり紹介してきたが、関心のある方は、次の著書などから、読み始めるのが、よいように思われる。

『非武装国民抵抗の思想』岩波新書、1971年。
『平和とハトとリヴァイアサン──聖書的象徴と現代政治』岩波書店、1988年。
『キリストと笑い』岩波新書、1992年。
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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