キリスト新聞から

 キリスト新聞・第3276号(2013.7.13)が届きました。今回の論壇の担当はわたくしです。キリスト教の批判力という視点で、日本におけるキリスト教の問題点について述べました。念頭にあるのはこの7月の状況です。
 以下、各紙面を紹介します。

<第一面>
・「「ラインホールド・ニーバー」国際シンポ 聖学院大学総合研究所主催 青山学院大会場に」
 6月14日に行われた、国際シンポジウム「ラインホールド・ニーバーの宗教・社会・政治思想の研究」の記事です。講演は、ロビン・W・ラヴィン「審判、自由、責任──21世紀のためのキリスト教現実主義」と任成彬「グローバリゼーションの時代における平和に対する韓国教会の課題──ニーバーのキリスト教現実主義を超えるエキュメニカルな社会倫理をもとめて」であり、ラヴィン氏には、千葉眞、西谷幸介の両氏が、任氏には、東方敬信、藤原淳賀の両氏が応答した。
 R・ニーバーは20世紀のアメリカを代表する神学者であり、日本においてもその継承発展の試みが様々になされてきている。21世紀におけるニーバーの意義を論じる前に、そもそも21世紀の状況を批判的理論的分析を、キリスト教思想がもちあわせているかが、問題のようにも思われる。

・「参議院選挙を前に危惧表明」
 日本ホーリネス教団と日本同盟基督教団「教会と国家」委員会が、来る参議院選挙を前に、憲法改正論議や原発再稼働の動向に対して、「重大な危惧を覚える」との表明を行った。
 こうした動きがキリスト教界に広がりつつあるということを高く評価しつつも、こうした問題意識が組織の関連部門とその周辺に留まり実践的現場の隅々にまで浸透しないという体質に「危惧」を覚えざるを得ない。

<第二面>
・「国民統合、自衛隊と教会 中。 戦前から連綿とつながる日本の政治」
 3月のシンポジウムの分科会「国民統合、自衛隊と教会」での発表に基づく、安藤能成(日本福音同盟理事長)氏の報告の2回目。ドイツと比較した日本の戦後処理の問題点と、それに起因する国民の歴史認識の弱さ、民主主義の未成熟を指摘。三笠宮がオリエント学に向かった動機や、「国歌は新しく作って、「君が代」は天皇歌として残したら良い」との三笠宮の考えを紹介。
 確かに、天皇家は、現在の多くの与党政治家よりも民主主義の意義を理解しているようにも思われる。明治へ戻ることは、天皇家にとっても避けねばならない道ではないのか。

<第三面>
 第三面は、現在のキリスト教界における諸動向が掲載。
・「「福音主義とは何か」 日本福音主義神学会 東部部会が研究会」
 この6月17日の東部部会では、青木保憲「アメリカ福音派の実際──アメリカと日本の対比から」、藤本満「福音主義の特色──その胎動期にあって」との講演が行われた。
 「「アメリカにおいては、福音派研究があまりにも多すぎて、分類するだけでも一つの研究分野になる」」が、「反対に日本ではまとまった歴史研究がなされていない」との青木氏の指摘は、なるほどそうかもしれない。

・「悩める若者にどう向き合う? 日宗連・宗教文化セミナー」
 6月17日に「第2回宗教文化セミナー」が國學院大學で開催。キリスト教からは、カトリックの森一弘司教が登壇。

・「ルーテル・カトリック共同文書 LWF理事・浅野直樹氏がジュネーブでの理事会報告」
 以前にも取り上げられた「共同文書」関連の記事。
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
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