イヴォネ・ジェバラ2

 ジェバラの著書を追加します。今回は、マリア・ビンゲメとの共著で、テーマはマリア論です。リューサーの場合もそうですが、フェミニスト神学、特にカトリック系のフェミニスト神学において、マリア論は重要なテーマになるようです。

Ivone Gebara and Maria Clara Bingemer, (Translated by Phillip Berryman)
Mary. Mother of God, Mother of the Poor,
Orbis Books, 1989 (1987).

Abbreviations and Short Forms
Introduction

Ⅰ. Toward a New Anthropological Perspective
 1. From a Male-centered to a Human-centered Anthropology
 2. From a Dualistic to a Unifying Anthropology
 3. From a Idealist to a Realist Anthropology
 4. From a One-dimensional to a Pliri-dimensional Anthropology
 5. Feminist Antropology and Marian Theology
 6. Anthropology and Theology: The Human Word about God in Mary

Ⅱ. Hermeneutics for a Marian Theology
 1. Those Who "Live in God" and Those Who "Live in History"---Something New in Hermeneutics
 2. Biblical Hermeneutics for Revealing the Role of Women
 3. Personal Factor Conditioning a Hermeneutic

Ⅲ. Mary in Scripture
 1. Marian Theology and God's Kingdom
 2. The Tradition of Women Who Beget the People
 3. Mary in Scripture : Heir of Her People's Tradition and Renewer of Their Hope
 4. Women in Mary's Time
 5. Mary in the New Testament

Ⅳ. Marian Dogmas: Their New Meaning Arising from the Poor and the "Spirit" of Our Age
 1. Some Assumptions for Re-reading
 2. The Mystery of Mary, the Mother of God: The Theotikos
 3. A Virgin Named Mary
 4. Full of Grace: The Immaculate Cocception
 5. Victorious and Our Lady: The Assumption
 6. The Dogmatics of the Poor

Ⅴ. Some Traditions of Devotion to Mary in Latin America
 1. The Colonial Period
 2. The Era of Colonial Independence
 3. From the Establishment of National Oligarchies to the Present
 4. Appearances, Cures, and Miracles
 5. The Appearance of Our Lady of Guadulupe
 6. Our Lady of Conceição Aparecida: "Saved" from the Water to Save the People
 7. By Way of Conclusion

Ⅵ. Mary and God's Wonders among the Poor
 1. Base Christian Communities and Devotion to May
 2. The Magnificat: Song of Mary, Song of the People

Ⅶ. Conclusion

Grossary
Notes
Bibliography
Index

 この著作では、エコフェミニスト神学というよりも、それに先行するフェミニスト神学あるいは解放の神学という視点からのジェバラの神学思想が確認できるように思われる。

ティリッヒ研究

 ティリッヒ研究について、久しぶりに文献を紹介します。Tillich Research の13巻目として刊行されたものですが、ティリッヒ研究の新しい可能性をさまざまな角度から論じるという趣旨の論文集のようです。もちろん、その評価は読んで判断すべきことですが、タイトルから見てどうでしょうか。ともかくも、これまでしばらくの間ティリッヒ研究をリードしてきた研究者の次の世代、若手のティリッヒ研究者が多く登場している点(あまり見かけない名前が並んでいます)が重要のように思われます。ティリッヒの論集を継続的に企画し、国際学会などを定期的に開催するなど、研究者を育てる努力と言えるのかもしれません。

Russell Re Manning, Samuel Andrew Shearn (eds.),
Returning to Tillich. Theology and Legacy in Transition (Tillich Research Volume 13),
De Gruyter, 2018.

Abreviations
Acknowledgements

Foreword
Werner G. Jeanrond

Introduction: Returning to Tillich
Russell Re Manning & Samuel Andrew Shearn

Chapter 1
Which Kant? Whose Idealism? Paul Tillich's Philosophical Training Reappraised
Marc Boss

Chapter 2
Tillich and Participation
Douglas Hedley

Chapter 3
Compromised Correlation? Experience in Paul Tillich's Concept of Correlation
Marijn de Jong & Ulrich Schmiedel

Chapter 4
Tillich's Account of Love. Re-visiting Self-less Love
Julia Meszaros

Chapter 5
Kairos, History, and Religion. Some Insights on Tillich's Understanding of Revelation in Dialigue with Karl Barth
Sven Ensminger

Chapter 6
Answering Sartre. Paul Tillich and the 'Socrates of Nothingness'
Kate Kirkpatrick

Chapter 7
Is Green the Colur of our Redemption?
Anne-Marie Reijnen

Chapter 8
Tillich for Today's Church. Self-critique, Self-transcendence, and the New Reality
Andrew O'Neil

Chapter 9
The Sacred Art of Teaching. Paul Tillich of Place, Boundary, and Pedagogy
Matthew Lon Weaver

Chapter 10
Paul Tillich, Salvation, and Big, Unnecessary, Crazy, Travel Adventure
Alexander T. Blondeau

Chapter 11
"One can distinguish two ways of approaching God: the way of overcoming estrangement and the way of meeting a stranger." Paul Tillich's Engagement with Buddhism
Reinhold Bernhardt

Chapter 12
Two Forms of Dialectic within Tillich's History of Religion
Robert E. Meditz

Chapter 13
Schleiermacher and Tillich on Judaism: A Structural Comparison
Gorazd Andrejč

Chapter 14
Paul Tillich, Being Itself, and the Structure of Vedantic Panentheism
Ankur Barua

Chapter 15
Paul Tillich and the 'Dark Night of Faith' as Mystical Experience
Stefan S. Jaeger

Epilogue: A Dinner Speech
Tillich in Transition
Christoph Schwoebel

Contributors' Details

Bibliography
Index

ルター訳聖書をめぐって

 ルターの宗教改革が残した偉大な文化事業に、ドイツ語訳聖書の完成が挙げられる。ルターの宗教改革についての評価はさまざまであるとしても、聖書翻訳の意義は否定しがたいと思われる。この点を、論じるには、ルター自身、自らの翻訳について語っている文章に注目する必要がある。
 1522年に刊行されたルター訳新約聖書では、ローマの信徒への手紙3章28節の訳に関して問題とされたが、それについてのルターの答えが収録されているのが、次の手紙形式の文書である。

ルター「翻訳についての手紙(付 聖人の執り成しについて)」 (1530年)
 聖文舎刊行の『ルター著作集』 第一集9(1973年)に、笠利尚訳、解説付きで、収録されている。

「たんなる訳語の問題ではなく聖書の翻訳と解釈、さらにはルター神学全体にかかわること」という解説である。
 

中世から近世へ、宗教的寛容

 ヨーロッパには、中世から近世にかけて宗教的寛容のさまざまな仕方での具体化が試みられ、近代の宗教的寛容論を準備するものとなった。とくに、宗教改革とその後の宗派化の動向の中で、いくつかの顕著な事例が確認できる。ホーランド・リトアニアは、きわめて興味深い展開になっていた。
 この事例については、ワルシャワ連盟協約から、その内容を知ることができるが、その邦訳が存在する。京都大学大学院文学研究科の西洋史の教授である、小山さんの次の著書である。

小山哲
『ワルシャワ連盟協約(一五七三年)』(ポーランド史史料叢書2)
東洋書店、2013年。

第一章 カミョンの野原から

第二章 ワルシャワ連盟協約──本文の日本語訳と注釈

第三章 ワルシャワ連盟協約の成立の経緯
 (一) 多宗教国家としてのポーランド・リトアニア
   ①東西教会の境界地域として
   ②キリスト教以外の宗教の信徒たち
   ③ポーランド・リトアニアにおける宗教改革
 (二) ワルシャワ連盟協約の成立過程
   ①ヤギェウォ朝断絶前の状況
   ②ワルシャワ連盟協約の成立
 (三) ワルシャワ連盟協約の内容と問題点

第四章 宗教的自由をめぐる闘い
 (一)複数宗派共存の実態
 (二)対抗宗教改革の展開とワルシャワ連盟協約をめぐる闘い

第五章 ヨーロッパ史のなかのワルシャワ連盟協約
 (一)「宗派化」論から見たワルシャワ連盟協約
 (二)越境するまなざしと人の移動

主な参考文献
所収図版一覧
《ポーランド史史料叢書》刊行にあたって
関連年表(1)(2)

新しい共同訳聖書

 昨年は、ルター宗教改革500周年にあたって、新改訳聖書が新しくなりましたが、今年は、共同訳聖書の新しい版が、出版予定です。これに関する記事が、朝日デジタルに掲載されましたので、冒頭部分を転載いたします。

新共同訳から31年、聖書協会が新訳刊行へ どう変わる

「キリスト教の信者にとって、聖書は「神の言葉」。神の御心(みこころ)を伝えていると信じられている。古代につづられた言葉は時空を超え、時代に合った日本語をめざして翻訳されてきた。今年には、新しい訳の聖書が刊行される。どう変わるのだろうか。
・・・」
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Author:LogosOffice
 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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